動脈と静脈の役割

人間の体の組織や細胞には、常に新鮮な酸素や栄養素が必要です。

その酸素と栄養素を、運んでいる血管が「動脈」です。

つまり、心臓のポンプによって、きれいな血液を運んでいるのが動脈です。

そして、動脈が運んで体のエネルギー源をもらった組織や細胞は、活動と共に二酸化炭素と老廃物を発生させます。

その二酸化炭素と老廃物を、運んでいる血管が「静脈」です。

つまり、ふくらはぎのポンプによって、汚れた血液を運んでいるのが静脈です。

ごきげんよう🎵

美脚になりたくて、なりたくてついに・・・

一生ものの美脚を手に入れるオリジナルストッキングを作った、ふ～みんです。

今日は、むくみに切っても切れない縁である【静脈】について書いていきます。

静脈の他に、むくみのカギを握る「リンパ管」

静脈は毛細血管から始まり、徐々に太い血管になり、心臓を通って肺に血液を運びます。

肺で二酸化炭素を排出して、代わりに新鮮な酸素を取り込んできれいになって心臓に戻り、再び動脈になります。

もう一つ、静脈と同じく老廃物を運ぶ管があります。それが【リンパ管】です。

血液は白血球と赤血球と血小板の血球成分と、血漿（けっしょう）に分けられます。

動脈と静脈には細かい穴が開いていて、その穴から血漿がしみ出しています。

いったん血管の外に出た血漿は【リンパ液】と呼び名が変わります。

リンパ液はすぐに静脈には戻らず、リンパ管に吸収されます。

そのリンパ管は血管とは別に全身に張りめぐらされていて、左鎖骨下の静脈に集まり静脈に戻ります。

また、リンパ液は体の中に入ったウイルスや細菌を退治する役割もしています。

細いリンパ管が合流する部分に【リンパ節】を作り、ウイルスや細菌が臓器に入らないようにブロックする役割をしているのがリンパ節です。

ふとももの付け根や、膝裏にも大きなリンパ節があります。

脚の静脈の構造

脚には、1本の太い静脈と、そこから枝分かれしている2本の静脈が通っています。

1本の太い静脈から、ふとももの付け根「鼠径部（そけいぶ）」で分かれくるぶしまで伸びている大伏在静脈と、膝に裏で分かれアキレス腱迄伸びている小伏在静脈があります。

どちらも最終的には、1本の太い静脈に合流して血液を心臓に戻します。

静脈は、地球の重力に逆らって下から上に血液を押し上げなければならない役割を担っています。

足の先から心臓までは、かなりの距離があります。

心臓のポンプ作用があって上から下に流れる動脈とは違い、静脈は筋「筋ポンプ作用」というふくらはぎの筋肉が伸びたり縮んだりすることで静脈を圧迫して血液を下から上に押し上げています。

ふくらはぎが【第2の心臓】と呼ばれるゆえんが、それです。

もう一つ、静脈には【逆流防止弁】という、ふくらはぎの筋ポンプ作用で上に押し上げられた血液が重力に負けて逆流するのを防ぐための弁が、静脈に一定間隔で付いています。

カタカナの「ハ」の字のような形をした弁で、、血液が下から上に押し上げられるときに開いて、血液が逆流し始めると、きっちりと閉まる仕組みになっています。

このように、筋ポンプ作用と逆流防止弁を駆使して、静脈は下から心臓へと血液を戻す重要な役割をしています。

その作業が上手くいかないと、血管内の圧力が高くなり、血管の表面に開いている無数の穴から血液中にある血漿と余った水分が血管の外に押し出されます。

染み出た血漿はリンパ液となり、水分と混じって体内の組織に溜まってしまうためむくむのです。

つまり正常であれば、本来静脈で運ばれるはずのリンパ液と余分な水分が脚の中に溜まってしまうことで起こる現象が「むくみ」です。

さらには、むくみの症状がひどくなると、皮膚の上からでも血管がボコボコと見える「静脈瘤」に悪化することもあります。

外からは解らない程度ですが、「かくれ静脈瘤」になっている場合もあるので、危険です。

健康な時には、むくみが取れないと思う程度ですが、病気やけが等体調不良が起こすと、とたんに症状が悪化するのが厄介です。

汚い血液が脚に溜まると、表皮の循環も悪くなるので皮膚が痒くなって、掻きむしることで皮膚が黒ずみ色素沈着を起こしやすくなります。

「なんとなく最近むくんでいるな～」と感じる場合は、静脈瘤の可能性も疑って、早めに専門医の受診を受けるようにしましょう。

静脈が正常に作用するために、脚を動かそう！

長時間の椅子に座ったまんまの仕事や、長時間の立ちっぱなしの仕事は、ふくらはぎをあまり動かさないので筋ポンプ作用がスムーズに働かなくなります。

そして、筋ポンプ作用が上手く働いたとしても、逆流し弁が正常に働かない場合もあります。

この2つの作用が上手くいかなくなると、下から上に押し上げられる汚い血液が逆流する現象が起こり、静脈内には汚い血液が溜まり、それが静脈の外にあふれ出し、パンパンにむくんでしまいます。

「まんま」のことが多い仕事の人は、ちょっとでもいいので脚を動かすようにして、静脈が正常に作用するように心がけるようにしてください。

心がけこそが、脚を「むくませない」第1歩です。